コロナ禍の影響で医療機関がひっ迫し、
看護師不足とともにメディアで報じられることが増えた
【燃え尽き症候群(バーンアウト)】
これってただ忙しくてやる気無くなっちゃっただけじゃないの?
なんて心無い言葉もSNSなどでは見られますが、精神心理学の分野で明確に定義された症状です。
今回は、
- バーンアウトの症状やチェック方法、対策に加えて
- 確実に回復するための方法
について書いていきたいと思います。
動画でも解説しています。
燃え尽き症候群(バーンアウト)とは?

簡単に言ってしまうと、
つらい仕事が原因で、すべてのやる気がなくなる一種の心因性うつ病です。
この症状に【バーンアウト】という名前をつけて提唱したのが、
「ハーバート・フロイデンバーガー」
という精神心理学者の先生です。
バーンアウトとは英語で「燃え尽きる」という意味です。
日本では燃え尽き症候群の方が聞きなれているかもしれませんね。
これまで仕事やスポーツに打ち込んでいた人が、まるで燃え尽きたかのように情熱や意欲を根こそぎ失ってしまう状態になります。
燃え尽き症候群は、
努力しても報われず、ゴールがまったく見えない状況や
目標を達成したと同時にやる気がすべて失われてしまう
といった状況に陥るとなりやすいと言われています。
スポーツや仕事に限らず、
育児や家事で頑張りすぎた結果、燃え尽き症候群になってしまうケースもあったりします。
燃え尽き症候群(バーンアウト)の症状
適応障害は「ストレスを与える環境」から離れれば症状自体は改善しますが、燃え尽き症候群の場合は日常生活に影響を及ぼしてしまいます。
燃え尽き症候群になってしまうと
- 仕事や練習への意欲が無くなる
- やりがいを感じられなくなる
- 仕事に行きたく無くなる
- 朝起きれなくなる
といった症状があります。
これが原因で、休職や退職になってしまうことも…
適応障害との違いは、
仕事を休んだとしても抑うつ症状が消えずに喪失感でいっぱいになってしまったりします。
また、対人関係でも関わるのがめんどうになり忌避するようになってしまったりします。
無関心、無気力といった抑うつ症状が出ることもすくなくありません。
うつ病は激しい自己嫌悪がずっと付きまといます。
燃え尽き症候群にも自己嫌悪の症状はありますが、うつ病との違いは、
- 怒りの感情が強くあり、常にイライラしてしまう
- あの時こうしてればという罪悪感よりも絶望や喪失が強い
- アルコール、ギャンブルなどに依存する
今の環境でやっていくのはもう無理だ…
という思いがある一方で、
他の環境で活動することに対して非常に強い不安感を抱いてしまい、身動きが取れなくなってしまう状態
になってしまうこともあります。
燃え尽き症候群(バーンアウト)になりやすい人や環境
燃え尽き症候群はストレスによってなる症状です。
ストレスには
- 個人的な要因
- 環境的な要因
の2パターンあります。
燃え尽き症候群(バーンアウト)になりやすい人
燃え尽き症候群は身心のエネルギーを使い果たしてしまい、脳が強制的に「休め!」と命令を出している状態です。
- 完璧主義で、何事も徹底的にやらないと気が済まない
- 責任感が人一倍強い
- 相手の負担を減らすために何でも引き受けてしまう
- 自分の業務がいっぱいでも断ることが出来ず引き受けてしまう
- 休んでいる暇があれば、有効的に活用していろんなことをやりたい
といった特徴が多くみられます。
これらの特徴は、
- アダルトチルドレンのヒーロータイプやケアテイカータイプ
- HSS型HSP
によく見られます。
そのため、上記に当てはまる場合は根本的な原因は別にあるため
転職したり、まったく違う環境に移ったとしても何度も繰り返してしまう危険性があります!
自分の特性を知ることで早期回復が出来たり、燃え尽き症候群にならないための対策をすることも出来ます。
動画でも解説しています。
こちらも動画で解説しています。
燃え尽き症候群(バーンアウト)になりやすい環境
まず圧倒的に多い環境が、激務かつ長時間労働です。
スポーツの場合も同じで長時間の練習やストイックにやらざるを得ない環境でもなりやすいです。
夢や目標に向かって弛まぬ努力をしてきた人が目標を達成した時に燃え尽きたかのように気力も活力も失ってしまうこともあります。
- 最後の大会が終わった後
- 切磋琢磨したライバルと決着がついた後
(明日のジョーのイメージです) - 大きなプロジェクトを成功させた後
など何かを成し遂げた後に、公私ともに脱力感を感じやる気も活力もなくなってしまうことがあります。
最近のメディアでは看護師がよく取り上げられていますね。
他には介護職などの、「物」ではなく「人」が対象の職種でなりやすい傾向があります。
これは職種にもよりますが、目に見える形で成果が表れないのが原因として考えられます。
相手がいて、求められる環境で際限なく努力をしてしまい、激務で長時間労働になることも少なくないため気づかないうちに身心ともにダメージを受け続けている状態になりがちです。
それが限界を迎えたとたんに燃え尽き症候群になってしまうことがあります。
上記の個人的な要因と環境がかみ合わさることによって、燃え尽き症候群になってしまう危険性は非常に高くなります。
燃え尽き症候群(バーンアウト)から確実に立ち直る方法
燃え尽き症候群から立ち直るためには、正しい手順を踏まなければいけません。
順番を変えたり、飛ばしてしまうと治ったかのように感じてもしばらくするとまた燃え尽き症候群が再発してしまい何度も繰り返してしまいます。
しっかりとした休養
燃え尽き症候群は慢性的なストレスに晒されて心身共に疲弊しきった結果なってしまいます。
そのためまずは疲弊しきった心と身体をしっかりと休める必要があります。
働いていればそのうちなんとかなるだろう…
なんて考えを持ってしまう人が非常に多いです。
燃え尽き症候群は勝手に治ることはありません!
まずはしっかりと休養を取ることが不可欠です。
この工程を飛ばしてしまう人が非常に多いですが、ほかのことをどれだけやっても休養をしっかりと取れていなければ改善することはありません。
一番確実な方法は睡眠です!
しっかりと睡眠をとることで、心と身体を回復させます。
不眠症状や抑うつ状態が強くてうまく睡眠が取れない場合は睡眠薬や抗うつ剤といった薬物療法も選択肢になります。
根本的な原因の除去
燃え尽き症候群になりやすい人で書いたように、個人的な要因がある場合は症状が改善して職場復帰したとしてもしばらくすると再発してしまい何度も繰り返してしまいます。
環境だけが原因で燃え尽き症候群になってしまうケースは非常に稀であり、個人的な要因が絡んでいる場合がほとんどです。
根本的な原因を特定して、除去する必要があります。
アダルトチルドレンとHSS型HSPは似て非なるものであり、対処法も変わってきます。
自分が何に当てはまるのかを知り、正しい対処法を実践していく必要があります。
再発しないプランを立てる
燃え尽き症候群には環境的要因も非常に重要になってきます。
自分が燃え尽き症候群になってしまった理由を探してみましょう。
例えば最近メディアで取り上げられている看護師だと
・看護師の仕事を続けるのかどうか?
という部分が大きなポイントになってくると思います。
本当に自分がやりたい仕事なのであれば続ける方が良いと思います。
そのために努力もしてきていますし、やりたいことを仕事に出来るのは人生幸福度を上げます。
これはどの仕事でも一緒ですが、勤務先によって大きく環境は変わります。
病棟勤務、外来勤務、訪問看護師などでも全然違うでしょう。
勤務形態でも常勤なのか、非常勤なのか、日勤なのか、夜勤なのかでも大きく変わりますね。
自分に合う働き方や環境はどういったものなのか?
ということを洗い出して今後の人生プランを再構築していきます。
この時に固定観念に囚われてしまうと、再構築は難しくなります。
この業界はこれが普通だから…
といった考えって内部に精通しているほど出てきてしまいますよね…
私も昔飲食業でシェフをしていたので、そのような考えは強く持っていました。
これは根本的な原因の一つに「思考の歪み」というものが存在しています。
物事の答えは一つですが、捉え方はいくつも存在します。
様々な視点から俯瞰してみる必要があります。
そのために思考の歪みを無くして考える必要があります。
これが改善のために手順を守らないと何度も繰り返してしまう大きな要因でもあります。
このように慢性的なストレスが生じる環境にならないためのプランをしっかりと組み立てることで再発を防ぐことが出来ます。
燃え尽き症候群(バーンアウト)セルフチェック
マスラーク・バーンアウト・インベントリー(Maslach Burnout Inventory)というバーンアウト尺度を使用します。
「クリスティーナ・マスラーク」という社会心理学者の先生が作成したバーンアウトの自覚症状を測定する内容になっています。
- こんな仕事もうやめたいと思うことがある。
- われを忘れるほど仕事に熱中することがある。
- こまごまと気配りをすることが面倒に感じることがある。
- この仕事は私の性分に合っていると思うことがある。
- 同僚や顧客の顔を見るのも嫌になることがある。
- 自分の仕事がつまらなく思えてしかたのないことがある。
- 1日の仕事が終わると「やっと終わった」と感じることがある。
- 出勤前、職場に出るのが嫌になって、家にいたいと思うことがある。
- 仕事を終えて、今日は気持ちの良い日だったと思うことがある。
- 同僚や顧客と何も話したくなくなるようなことがある。
- 仕事の結果はどうでもよいと思うことがある。
- 仕事のために心にゆとりがなくなったと感じることがある。
- 今の仕事に心から喜びを感じることがある。
- 今の仕事は私にとってあまり意味がないと思うことがある。
- 仕事が楽しくて、知らないうちに時間が過ぎることがある。
- 体も気持ちも疲れ果てたと思うことがある。
- われながら、仕事を上手くやり終えたと思うことがある。
出典:独立行政法人労働政策研究・研修機構『日本労働研究雑誌No. 558「バーンアウト(燃え尽き症候群)─ヒューマンサービス職のストレス」
(久保真人(同志社大学政策学部政策学科教授))』参考
燃え尽き症候群(バーンアウト)になるのを防ぐためには?

燃え尽き症候群を防ぐためには、個人的な取り組みだけではなく職場でも対策や協力が必要になってきます。
協力的では無い職場である場合は、離れることも選択肢として持っておく必要があります。
個人で出来る取り組みとしては、
- 良くも悪くも公私混同しない
- 冷静に第3者目線で物事を見ることを心掛ける
- 仕事以外で幸福を感じる要素を作る
- 公私の相談を出来る相手を作る
環境にいる人との関わり方によって自ら対策しずらい環境にしてしまうこともあるため、
「考え方の引き出しを増やす」
「コミュニケーションスキルを身に着ける」
といったことも有効な対策であると言えます。
どこに相談するのがいい?
ここまで燃え尽き症候群(バーンアウト)について書いてきました。
燃え尽き症候群から回復したい!
自分も当てはまってるから、ならないように対策したい!
と思ってはいるものの、どこに相談すればよいのかわからないという方が多いのではないでしょうか。
根本的な原因には、
- アダルトチルドレン
- HSS型HSP
といった自分では中々気づきにくい要因が潜んでいる場合が多いです。
アダルトチルドレン、HSPは自力で克服しようとすると非常に時間がかかってしまう可能性があります。
アダルトチルドレン、HSPの克服を専門に扱っているカウンセリングを受けることで燃え尽き症候群からの回復や対策を早期に出来る可能性が高まります。
精神科とカウンセリングの違いを知りたい方はこちらを参考にしてみてください!
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令和元年より、アダルトチルドレン専門の心理カウンセラーとして活動。
無理にポジティブになることを勧めず、
生きづらさの構造を理解しながら現実的に負担を減らす方法を提供しています。
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